
● 動画のスクリプトと和訳・解説テキスト:

Wow, this wind is crazy! It’s getting stronger.
「うわぁ、この風ヤバイ!どんどん強くなってる」
crazy は「頭がおかしい」「気が狂った」という意味ですが、何かとんでもないものや度を越して「すごい」「ヤバイ」といった意味でもよく使われます。It’s getting ~. は「どんどん~になっている」のように状態が変化していることを表す定番フォームです。ここでは strong の比較級 stronger が続いて It’s getting stronger.で風が「どんどん強くなっている」という意味を表しています。


Yeah, I feel like I’m walking against an invisible wall.
「ほんとだ、まるで見えない壁に押し返されてるみたいだ」
I feel like ~. という定番フォームもぜひ覚えておきたいです。これで「~のような感じがする」とか「~みたいな気がする」といった意味を表すことが出来ます。against ○○ は「○○に逆らって・○○に反して」という意味の前置詞、invisible は visible、つまり「目に見える」という意味の形容詞に in- という反意の接頭辞がついて「目に見えない」という意味を表します。つまり walk against an invisible wall といえば「目に見えない壁に向かって歩く」といった意味になります。


Oh my gosh, look at that pigeon!
「ちょっと、あのハト見て!」
look at ~ は「~を見る」という意味、pigeon は「ハト」のこと。日本の公園で見られる、いわゆるドバトやカワラバトと呼ばれるハトのことを指します。同じ「ハト」を意味する dove は、よく手品などに使われる小型の白いハトのことです。


Huh? No way! Is it flying… backward?!
「え?うそだろ!あれ、後ろに飛んでる!?」
No way! はアメリカ人の日常会話でよく使われる口語の定番表現で「まさか!」とか「ありえない!」のように、何か信じられないことや受け入れがたいことに対して使います。backward は、ここでは「後方へ」という意味の副詞です。アメリカ英語では backward、イギリス英語では backwards のように -s をつけますが、形容詞としてはどちらも backward のように -s はつけません。fly backward は「後方へ飛ぶ」という意味になります。風が強過ぎてハトが後に飛ばされているということですね。


Oh no, poor thing! He’s trying so hard to fight the wind!
「かわいそうに!必死で風に逆らって飛ぼうとしてる!」
poor thing は「かわいそうなこと」や「かわいそうな人」のこと。try so hard to ~ は「必死で~しようとする」という意味の定番フォームです。fight は「~と戦う」「~と争う」という意味の動詞で、ここでは fight against the wind で「風に逆らう」「風に負けじと頑張る」といった意味になります。


That’s the most determined pigeon I’ve ever seen. Look at it flapping like crazy!
「今まで見た中で一番ガッツのあるハトだな。めっちゃバタバタしてる!」
determine は「~を決心する・決定する」という意味の動詞ですが、determined は「断固たる」「決心した」「覚悟を決めた」といった意味の形容詞になります。そこで the most determined pigeon は「最も覚悟を決めたハト」、つまり「一番ガッツのあるハト」といった意味になります。さらに I’ve ever seen. が続いていますので「僕がこれまで見た中で」一番ガッツがあるハトだと言っているわけですね。flap は鳥が「羽ばたく」といった意味で、flapping like crazy は「狂ったように羽をばたつかせている」といった意味になります。


And yet… it’s still going backward.
「なのに…やっぱり後ろに飛ばされてるね」
さて、ここでも覚えておきたい定番パーツが出てきました。And yet は「それなのに」「それにもかかわらず」「それでもなお」といった意味の定番表現です。昔、地動説を唱えていたガリレオが天動説を主張する教会との裁判で負けた時に And yet it moves.「それでも地球は回っている」とつぶやいたという有名な逸話があります。


This is a life lesson. Sometimes, no matter how hard you try, the wind just won’t let you move forward.
「これは人生の教訓だな。どんなに頑張っても、風が強すぎると前に進めない時もあるってことか」
a life lesson は「人生の教訓」のこと。そして、ここで今回取り上げる定番セリフが出てきました。No matter how ~ は「どんなに~であっても」とか「いくら~でも」といった意味の定番フォームです。ここでは No matter how hard you try で「どんなに挑戦しても」とか「どんなに頑張っても」といった意味になります。move forward は「前に進む」という意味ですね。


Yeah… I bet that pigeon is thinking, “Why can’t I fly forward today?”
「そうね… あのハト『なんで今日に限って前に向かって飛べないのかなぁ?』って思ってるんじゃない?」
I bet that ~. は「きっと~だと思う」という意味の定番表現です。bet は「賭ける」という意味があるので、賭けてもいいほど確信することについて表します。ここではハトが “Why can’t I fly forward today?”…つまり「なんで今日に限って前に向かって飛べないのかなぁ?」と思っているはずだと言っていることになります。


Poor guy. He must be so confused.
「気の毒に。めっちゃワケがわかんないだろうな」
poor guy は「可哀そうな奴」「気の毒な奴」という意味です。そして、ここで覚えておくべき助動詞が出てきました。助動詞 must は「~に違いない」「きっと~のはずだ」といった確信やほぼ確実な推測、あるいは断定を表す助動詞です。ここでは He must be so confused.で「(ハトは)きっと混乱しているはずだ」といった意味になります。


But look! He’s not giving up! He’s still trying!
「でも見て!諦めてないよ!まだ頑張ってる!」
give up は日本語でも「ギブアップ」で通じますね。「諦める」という意味の句動詞です。ここでは He’s not giving up! で「彼は諦めていない」という意味になります。still は、ここでは「まだ」「いまだに」「今もなお」という意味の副詞です。He’s still trying! で「まだ挑み続けている!」といった意味になります。


Oh yeah. Maybe the lesson is… even if you get pushed back, just keep flapping.
「本当だ。ここでの教訓は『押し戻されても、とにかく羽ばたき続けろ』ってことかな」
lesson は先ほども出てきましたが「教訓」「戒め」「教え」といった意味があります。even if ~ は「たとえ~でも」という仮定を表す定番表現です。ここでは even if you get pushed back で「たとえ押し戻されても」といた意味になります。そして keep ~ing は「~し続ける」という意味、ここでは just keep flapping で「とにかく羽ばたき続ける」といった意味になります。


And eventually, the wind will change.
「そして、いずれ風向きも変わるだろうと」
eventually は「最終的に」「結局は」「ついに」といった意味の副詞ですね。似た意味の副詞に ultimately や in the end 等があります。the wind will change は「風向きが変わるだろう」という意味ですね。


Well, that sounds like something straight out of a cheap self-help book.
「うーん、何だか安っぽい自己啓発本のフレーズみたいだな」
straight out of ○○ は「○○をそっくり真似たような」「○○からそのまま出てきたような」といった意味の定番表現です。そして a self-help book というのはいわゆる「自己啓発書」のこと。つまり something straight out of a cheap self-help book というのは「安っぽい自己啓発書に書かれているようなこと」といった意味になります。

● ディクテーションの解答と解説:
No matter how hard I try, I’ll never be as good as him.
「どんなに頑張っても、彼みたいにはなれない」
今回取り上げた No matter how ~ は、「どんなに~であっても」とか「どれほど~であっても」という意味の定番表現です。構造としては No matter how + 形容詞 / 副詞 + 主語 + 動詞 の形で「どんなに(形容詞/副詞)でも、~だ」というパターンと、No matter how + 主語 + 動詞で「どんなに~しても」という意味のパターンがあります。ここでは No matter how hard I try で「どんなに頑張っても」、I’ll never be as good as him は「彼みたいにはなれない」という意味を表します😊
無料Webセミナー動画「英会話上達のための最短最速ロードマップ」







