● 動画のスクリプトと和訳・解説テキスト:
Hey, how’s it going with the Christmas lights?
「ねぇ、クリスマスツリーの電飾はどうなってる?」
How’s it going? は「どうしてる?」といった意味の定番挨拶表現ですが、ここでは how’s it going with ~? の形で「~はどうなっている?」といった意味を表します。Christmas lights はクリスマスツリーなどに飾るライト、電飾のことですね。
Uh… horrible. They’re all tangled up like a puzzle I can’t solve.
「うーん、ひどいね。全部絡まっちゃって解けないパズルみたいになってる」
horrible は「恐ろしい」「酷い」といった意味の形容詞です。酷く不快なものや、滅茶苦茶なものなどについて表す際によく使われます。(be) tangled up は糸や紐、コードなどが「絡まった」という意味の定番表現で、それ以外にも状況や問題等が「もつれた」「複雑化した」といった意味でも使われます。a puzzle I can’t solve は「私に解くことが出来ないパズル」のこと。それぐらいメチャクチャにクリスマスの電飾のコードがこんがらがっている…ということです。
Didn’t you put them away neatly last year?
「去年、きちんと片付けたなかったの?」
Didn’t you ~? は否定形を使った否定疑問文ですね。「~しなかったの?」という意味を表します。ここでは put something away 「○○を片付ける」という句動詞が続いていますので、Didn’t you put them away neatly last year? で「去年、きちんと片付けなかったの?」という意味の疑問文になっています。neatly は「きちんと」「きれいに」「整然と」といった意味の副詞です。
I thought I did. Maybe the lights had their own plans.
「きちんと片付けたと思ったけど。多分、ライトが勝手にこんがらがったのかもね」
ここで面白い比喩の表現が出てきました。have one’s own plans は「人にはそれぞれの計画がある」という意味で、ここでは the lights had their own plans で「電飾にはそれぞれの計画があった」、つまり「電飾は(意思をもって)勝手にこんがらがった」と言っているわけです。似た表現に God has His own plans.「神には神の(人智を超えた)計画がある」というのがあります。例えば人間の理解を超えるようなことや、頭では納得できないような理不尽なことについて It’s hard to understand now, but God has His own plans.と言えば「今は理解できないかもしれないけれど、神様には神様の計画があるんだ」といった意味の、定番の慰め的表現になります。
You mean, the lights decided to party in the box?
「つまり、ライトが箱の中で勝手にパーティーでもしたってこと?」
You mean は「つまり」とか「要するに」のように、相手の発言を要約して確認するような時に用いる日常会話の定番パーツです。decide to ~ は「~することを決める」「~することにする」という意味、ここでは比喩として the lights decided to party in the box で「電飾たちが箱の中で勝手にパーティーをすることにした」といった意味になります。
You got it. It’s a Christmas miracle.
「その通り。クリスマスの奇跡さ」
さて、ここでも良い表現が出てきました。You got it. は You understand it. と同じ意味で「あなたは理解している・わかっている」、つまり「その通りです」という同意を表します。逆に I got it. とすれば自分が「了解」「わかった」という意味を表すことが出来ます。a Christmas miracle は「クリスマスの奇跡」のことですね🎄
Haha, but hurry up. The tree looks sad without the lights.
「ハハ、でも急いでね。電飾が無いとツリーが寂しそうだわ」
Hurry up! は簡単でしょうか。「急いで!」という意味の定番表現ですね。そして様態や状態を表す look という動詞が出てきました。The tree looks sad without the lights は という意味になります。このように、英語では物事を擬人化した比喩をよく使います。こうした表現を覚えておくと、ちょっと大人っぽい英語を話すことが出来るようになりますね。
Okay, okay. But if I can’t untangle this, we may have to buy new ones.
「わかったわかった。でももしこれが解けなかったら新しいのを買わないといけないかも」
さて、先程出てきた tangle の逆バージョン、untangle という動詞が出てきました。tangle は「~をもつれさせる・絡ませる」という意味で、これに un- という接頭辞をつけて untangle とすると逆の意味、すなわち「~のもつれを解く」といった意味の動詞になります。同じような例として、plug は「電源プラグ等をコンセントに挿し込む」という意味ですが、これに un- をつけて unplug とすると「コンセント等から抜く」という意味になります。
With how expensive everything is these days, that’s not going to be cheap.
「最近は何でも高いから、新しいのを買うとなると安くは済まないわよ」
物価高の昨今、With how expensive everything is these days という表現は丸ごと覚えておくと便利かも知れません。これで「最近は何でも高いから」という前置き系の定番パーツになります。英語はこういった慣用表現を丸ごと覚えておくことで何も考えずにサラッと口から出せるようになります。(be) going to be ~ は確固たる原因や理由、具体的な根拠があって確実に「~になる」という意味を表す未来形の表現です。ここでは否定形で that’s not going to be cheap で「安くはならない」「安くは済まない」といった意味を表します。
Alright, almost there… Wait. Nope, it’s worse now.
「よし、あともう少し… いや待って、ダメだ。もっと酷くなった」
ここでも良いパーツが出てきました。almost there は「あともう少し」とか「もうちょっと」みたいな意味を表します。あともう少しで終わるとか、完成するとか、あとちょっとだから頑張れとか、そういった意味でよく使われる表現ですね。it’s worse now は「かえって悪くなった」「むしろ悪化した」といった意味の定番セリフです。もちろん it’s better now なら「良くなっている」とか「今は良くなった」といった状況や状態の改善を表します。
Well, at this rate, the tree might look better without the lights.
「うーん、こうなったら、ツリーは電飾無しの方がマシかもね」
at this rate は「この調子でいくと」とか「このペースなら」といった意味の、これまた定番パーツです。似た表現に at this point というのがありますが、こちらは「現時点で」「今の段階で」といった意味ですね。そして look better は「より良く見える」という様態や状態を表す表現、ここでは the tree might look better without the lights で「ツリーは電飾無しの方がマシに見えるかも」といった意味になります。こんがらがった電飾をつけるなら、電飾無しの方がいいかも…と言っているわけです。
Fine. Just hang me on the tree and call it a day.
「いいよ。僕をツリーにぶら下げることにして今日はこれで終わりにしよう」
Fine. は「いいです」「了解です」という許諾や了承、納得を表す語ですね。そして hang on の hang は服などをかける「ハンガー」の hang です。ここでは hang me on ~ で「私を~にぶら下げる」という意味になります。もちろん、ここでは冗談で電飾の代わりに自分をぶら下げようと言っているわけです。そして最後に今回取り上げる定番セリフ call it a day が出てきました。直訳すれば「それを一日と呼ぶ」ということで、特に Let’s call it a day. の形で一日の仕事や作業などについて「今日はこれで終わりにしよう」とか「この辺でお開きにしよう」みたいな意味で使われる慣用表現になります。
● ディクテーションの解答と解説:
Okay, we’ve worked hard enough. Let’s call it a day.
「よし、十分やったから今日はこの辺りで終わりにしようか」
we’ve worked は we have worked を短くしたもので、現在完了形の表現になっています。現在完了形は過去から現在までの動作や状態の継続や完了、経験を表します。ここでは we’ve worked hard enough で、おそらく朝から今(夕方~夜)まで十分一生懸命働いた…と言っているわけですね。現在完了形はこのように一つの時点ではなく、過去の一時点から現在までの時間の幅や流れを意識した時制(動詞の形の決め方)となります。そして今回取り上げた定番セリフ call it a day に Let’s をつけたフレーズが続いています。これで「今日はこれぐらいで終わりにしよう」といった意味を表します😊
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