● 動画のスクリプトと和訳・解説テキスト:
Uh…did you check the expiration date on that milk?
「あ、その牛乳の消費期限、確認した?」
日本では「賞味期限」や「消費期限」がありますが、海外でも同様に expiration date が食品に記載されています。例えば Use By は「消費期限」を、Best Before は「賞味期限」を表します。the expiration date on that milk なら「その牛乳の消費期限」という意味になります。
Nah, it’s fine. It smells okay, so it’s probably good.
「いや、大丈夫でしょ。変な匂いもしないし、おそらく平気」
賞味期限ならさほど気にしなくても大丈夫ですが、牛乳などの消費期限は守らないと大変なことになりますね。Nah は「ノー」のバリエーションの一つです。他にも Nope や Uh-uh、Nuh-uh といった口語表現があります。smell は主語が「○○の匂いを嗅ぐ」という意味と、それ自体が「○○の匂いがする」という意味を表す場合があります。It smells okay.で「匂いは大丈夫」という意味になります。
“Probably”? That’s reassuring. You know, people have said that right before a trip to the emergency room.
「『おそらく』ですって?心強い言葉ね。それって大体、救急病院に担ぎ込まれる直前の人が口に出す言葉よ」
probably は「たぶん」「おそらく」という意味の副詞ですね。そして reassuring は「安心させる」「元気づける」「励ます」といった意味の形容詞です。ここでは Probably「たぶん」「おそらく」という言葉について皮肉っぽく「それは安心な言葉ね」と言っているわけですね。right before は「○○の直前」という意味の定番パーツです。right before a trip to the emergency room は「救急病院に担ぎ込まれる直前」という意味になります。こういった表現は日本語から英語に直訳して出て来るものではないので、ネイティブが使っている表現をそのまま拝借して使うのが一番自然でカッコいいのです。
Relax, it’s just milk. What’s the worst that could happen?
「そんなに興奮しないで、ただの牛乳だよ。どんな大変なことが起きるって言うんだい?」
ここでも良いセリフが出てきました。What’s the worst that could happen? を直訳すれば「最悪でも何が起こるだろう?」とか「最悪の場合でも何があるだろう?」という意味になります。つまり、リスクや失敗の可能性が少ない場合に「そんなに心配することはない」「失敗しても大したことにはならないから気楽にやろう」というニュアンスで使われます。例えば、新しいことに挑戦する際の励ましとして「まあ、最悪でも大したことないし、やってみようよ!」といった軽い気持ちを表現する時によく使われる定番フレーズです。
Food poisoning. Violent stomach cramps. Hours of regret. Shall I continue?
「食中毒に激しい腹痛、一日中後悔する羽目に…他にも知りたい?」
food poisoning は文字通り「食中毒」のこと。poison は「毒」のことですね。stomach cramps は「胃けいれん」のこと。violent は「暴力的な」「凶暴な」という意味で、ここでは violent stomach cramps で「激しい腹痛」といった意味になります。regret は「後悔」のことで、hours of regret とすれば「何時間もの後悔」、つまり「一日中後悔する羽目に」といった意味になります。なかなか辛い表現が続きますね。それから Shall I continue? もそのまま丸ごと覚えておきたいセリフです。直訳すれば「続けるべきですか?」ということで、ここでは腐った牛乳を飲むと起こるリスクについて女性が喋っていますが、まだ他にも言った方がいいの?という意味で Shall I continue? と言っています。
You’re really selling it.
「君の話には説得力があるね」
ここでも面白いセリフが出てきました。You’re really selling it. を直訳すると「本当に上手く売り込むね」という意味で、つまり「本当に説得力があるね」とか「本当によく喋るね」といった意味の定番表現になります。状況によっては、皮肉を込めて「本当はそんなに良くないのに、よくそんなに褒められるね」というニュアンスで使われることもあります。
If you want to spend the rest of the day hugging the toilet, go ahead. I mean, hey, you know what they say “better safe than sorry.”
「今日一日、トイレとお友達になりたいならどうぞ。ただ私は…ほら、よく言うじゃない『念には念を』って」
こういう表現はとってもアメリカ人ぽいですね。spend the rest of the day は「今日の残りの一日を過ごす」という意味で、その先に動詞の ing形を続けることで「○○しながら今日一日を過ごす」という意味になります。hug は日本語でも「ハグする」で通じますが、hugging the toilet は「トイレとハグする」、つまり「トイレと仲良くする」という意味ですね。とてもアメリカっぽいジョークの表現です。そして go ahead も日常会話では本当によく使う定番表現で「どうぞ」とか「お先に」といった意味で使われます。I mean も同じく日常会話では頻出の定番表現で「つまり」とか「要するに」のように、自分が言ったことを言い換える時や詳しく説明する時に使う前置き系の定番パーツです。そして今回取り上げる定番セリフが Better safe than sorry. ですね。これは It’s better to be safe than sorry.「後で後悔するより、安全でいた方がいい」を短くした表現で、日本語では「念には念を」とか「安全第一」という意味になります。
Fine, fine. I’ll check the date. Uh…yeah, this expired two weeks ago.
「わかった、わかった、日付を確認するよ。えーっと、うわ、これ2週間前に期限が切れてる…」
2週間前に期限が切れている牛乳を飲もうとするなんてあり得ない!って感じですが this expired two weeks ago なら「二週間前に期限が切れた」という意味になります。キツイですね💦
No way! You mean my “better safe than sorry” advice actually saved you from the brink of disaster?
「嘘でしょ!私の『念には念を』ってアドバイスがあなたを大惨事から救ったってこと?」
No way! は前回の動画でも出てきましたが「あり得ない!」とか「まさか!」という意味の定番表現です。そして You mean は I mean と同じで「つまり」とか「要するに」という意味ですが、ここでは相手の発言を確認するように使います。save someone from は「○○から人を救う」という意味で the brink of disaster は「災害の瀬戸際」や「大惨事の一歩手前」という意味になります。確かに better safe than sorry のアドバイスが大惨事を救った感じですね。
Yeah, you win. Better safe than puking my guts out.
「ああ、君の言う通りさ。念には念を、吐きまくるよりはね」
You win. は「あなたの勝ち」、つまり「あなたの言っていることが正しい」という意味の定番表現です。Better safe than puking my guts out. は今回取り上げた定番セリフ Better safe than sorry. をアレンジしたもので、sorry の代わりに puking my guts out「吐きまくること」というスラングが使われています。つまり、 Better safe than puking my guts out.で「吐きまくるよりも安全第一だ」という意味になるということです。「吐く」と言うのは英語で vomit とも言いますが、ここでは puke という単語が使われています。特に puke one’s guts out で「吐きまくる」「猛烈に吐く」といった意味のスラングになります。ちなみに guts は日本語の「ガッツ」、つまり「根性」「勇気」という意味の他、元々は「はらわた」「胃腸」「消化器官」のことを表します。胃腸を吐きまくる…って、よく考えたらすごい表現ですね💦
You see? I’m not just here for my good looks. I’m here to keep you alive.
「ね?私はただの美人っていうだけじゃないのよ。あなたの命の恩人なんだから」
You see? とか See? は「ね?」とか「ほらね?」みたいな意味の言葉です。そして keep someone alive は「(人を)生かしておく」「(人の)命を保つ・守る」という意味の定番表現です。
Yeah, you definitely saved my life.
「ああ、君は本当に僕の命の恩人だよ」
最後もそのまま丸ごと覚えておきたい定番セリフですね。You definitely saved my life.は「あなたはまさに私の命の恩人だ」という意味の決まり文句です。
● ディクテーションの回答と解説:
I decided to double-check the lock before leaving the house; better safe than sorry, right?
「家を出る前にもう一度鍵をかけたことを確認することにしたわ。念には念を、ね?」
decide to ~ は「~することにする」「~することに決める」という意味、double-check は「二重確認」「二度確認すること」です。leave ~ は「~を出発する・~から出かける」という意味なので before leaving the house は「家を出る前に」という意味の定番表現になります。better safe than sorry は今回取り上げた定番セリフ。「念には念を」という意味ですね。最後、~ right? のように文末に right? を置くことで「~だよね?」とか「~ね?」みたいに相手に確認するような表現にすることが出来ます。
無料Webセミナー動画「英会話上達のための最短最速ロードマップ」